私は物心ついた頃からTVを観るのが大好き。
3つ4つの番組を秒速でチャンネル変えつつ観るのが好きで、家族からは「ひとつにしなさい」「気が散るからやめて」とか言われつつ、ザッピングザッピングでいろんな番組を行き来して観てた。
歌番組、ドキュメンタリー、コント、ドラマ。
テレビは電気代だけだせばタダで何でも観れて「こんな面白い便利な道具はないっ」と思ってた。
実家を離れて「いつでも」「何時間でも」「際限なく」TVを観ていい、と許しを得たことは、大人になって良かったと思うことのひとつだ。
で。
私は20代、シナリオライターになろうと養成所に通ったり、脚本家の先生の弟子についたり、映画監督と共同執筆をしながら売り込みしたり、と、あくせくしていた。
向田邦子さんの脚本が好きで、図書館で借りたり本を買ったりしながら、脚本をノートに書き写して勉強したりしていた。
普段の生活の中で「シナリオ」「脚本」と言われているものを目にする機会は少ないでしょうが、私は当時、小説を読むよりも、映画を見るよりも、「シナリオ」を読むことが好きだった。
シナリオとは?
場面設定
俳優さんの動き
セリフ
がシーン(場面)ごとに書かれていて、映画やドラマの「設計図」となるものだ。
シナリオを読んでなにが面白いか、というと、情報が限られている分、「想像の余地がある」ということ。
私だったらどういう俳優さん女優さんを配役して、どんな動きをさせるか。
目線の動き、身体のさばき方、間の取り方をどう計算するか。
そういうことを、じゆうに想像して読むことができるので、とても楽しいのだ。
シナリオライターを目指していたころに比べると、今はめっきりTVを観る時間が減っており、特に<毎週観なくてはならないドラマ>は、とんとご無沙汰だった。
そんな中、いまその存在をおっかけているシナリオライターさんは
古沢良太さん!!
古沢さんが書くドラマの何が面白いか、というと「キャラクター設定の妙」と「セリフのうまさ」
<どういう人物が、どんなことを言うか?>がドラマの面白さだと思うが、これがまぁ、古沢さんはうまい!
来週、残念ながら最終回を迎える月9ドラマ「デート〜恋とはどんなものかしら?〜」は最高です!!
恋愛不適合者の男女が、世間とズレた会話を交わしてゆくのだが、笑いとともにほろりと涙してしまうシーンもあり、現実離れしているように見えて誰もが一度は味わったことがあるのでは?という恋愛にまつわる共通の感情も味わえるという、見所満載のドラマなのだ。
主役のおふたり(長谷川博己さんと杏さん)が、いいっ。
長谷川さん演じる巧の身のこなしの固さ、杏さん演じる依子の頑さ、がいい味だしております。
境雅人さんの怪優ぶりが痛快な「リーガル・ハイ」もよかったですねー。
あるイメージが定着している俳優さん女優さんの新たな一面を見せるのがうまいなぁと思います。これからも要チェックです。